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ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか

彫刻と呼ばれる、隠された場所
Et in Arcadia Ego, The Hidden Place Called “Sculpture”

ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか

会 期|
2013年5月20日(月)ー8月10日(土)
休館日|
日曜日(6/9(日)、7/15(祝)は特別開館日)
時 間|
10:00ー18:00(土曜、特別開館日は17:00閉館)
入館料|
無料
会 場|
武蔵野美術大学美術館 展示室1、2、アトリウム
主 催|
武蔵野美術大学 美術館・図書館
協 力|
武蔵野美術大学 彫刻学科研究室
助 成|
芸術文化振興基金

監 修|田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授 /美術館・図書館館長)、武蔵野美術大学 彫刻学科研究室

現代の日本を代表する彫刻家7名の新作を含む大作を中心に展示。さらにコンセプト展示では「墓」という概念をテーマに古代イタリアから現代に至る本質を照らしだす多様な作品を展示することで、彫刻が担う今日的な課題を照らし出す。

Epic creations―including some new work―of seven renowned contemporary Japanese sculptors are mainly exhibited. As “tombs” as the theme, the conceptual exhibition sheds light on present issues of sculpting by displaying diverse works that display an essential element existing from ancient Italy to the present.

※イサム・ノグチ《かぶど》の展示は7月6日(土)までとなります。

展覧会概要

本展では、「彫刻とは何か」という問題を「墓」という視点から読み解くことを試みます。「墓」は死者を埋葬した碑である一方、その下に「隠されたもの」あるいは「もうひとつの世界」を暗示しています。そこに何かが「隠された場所」として彫刻を捉えることによって彫刻のひとつの本質が見えてくるのではないか。そういう問題意識のもとに、本学彫刻学科の教員である作家たちの作品を展示し、合わせて古代エトルリアの墓碑彫刻やジャコメッティ、イサム・ノグチなどの「隠された場所」をめぐる作品を同時に展示いたします。



ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか ─彫刻と呼ばれる、隠された場所
岡﨑乾二郎 (コンセプト展示・企画)

彫刻芸術の核心は感覚の及ばぬ=決して現実空間の延長として捉えることのできない別の場所、すなわち感覚されうる現実と切断された、感覚の侵入できぬ別の場所を匿うことにある。
 視覚や触覚などの感覚が捉えうるのは、彫刻の表面にすぎない。感覚(視覚や聴覚、触覚も)は距たりある対象を捉え、ゆえにわれわれの知りえる現実を拡張する力をもつ。だが反対にいえば、よって感覚が捉えうるものは、その現実の境界面の現象にすぎない。絵画はその能力によってその境界をさらに拡張する。けれど彫刻はむしろその現実内に与えられた自らの領域の限界=形態に閉じこもるように現れる。
 彫刻芸術の逆理は墓のもつ二重性そのものと重なる。例えれば感覚が捉えることができる彫刻は墓標のようなものである。けれどいうまでもなく墓の本質は、決して現世とは連続しえない、そして現世よりはるかに長く持続する時間と空間を墓室として保持し、そしてその場を現世のinterest(関心、利害)が侵入しないように匿うことにある。
 cryptとは地下墓地であり、Cryptographyは暗号。すなわち彫刻は、感覚されることによって自らを隠す。現世という時空と不連続な空間、現世が拡張し侵入することが不可能な空間を隠し持つ、内包することにこそ本質があった。
 展示は、古代より存在論的に不可分だった墓と彫刻の関係を歴史的に通観し、彫刻が担う今日的な課題を照らし出す問題群として構成する。

見どころ

出品作品
ギャラリー

森Ⅸ 戸谷成雄 2008年 撮影:山本 糾

「空洞説(ドラム状の)-2013」 焼成プロセス 遠藤利克 2013年 撮影:遠藤利克 eros73/eros74 黒川弘毅 2011年 撮影:末正真礼生 写真提供:コバヤシ画廊 Benne Bird No.12 黒川弘毅 1995年 BOAT:B-09 伊藤 誠 2009年 撮影:平松 壮 にんじゃ 伊藤 誠 2006年 撮影:内田芳孝 くれないのひのひかり、すいれんははなのたてをみなもになげかけ、すいせんはねむり からめざめ、ねつにうたれたのか、ほのおのようなおうごんのかんむりを 岡﨑乾二郎 2011年 テウミンとたみをとむらってバツサイとつみをきりしは 岡﨑乾二郎 2000年 Bird 2010-02 三沢厚彦 2010年 撮影:永野雅子 Animal 2012 三沢厚彦 2012年 撮影:池田賢二郎 自由なビニールシート、煉瓦、枝、電飾(庭における) 髙柳恵里 2012年 ※See Saw gallery + cafe での展示風景(煉瓦部分)

第一部 「墓」をめぐるコンセプト展示

<出品作品>
古代エトルリア彫刻、アルベルト・ジャコメッティ、イサム・ノグチ、白井晟一、若林奮
彫刻、ドローイング、建築模型など (企画=岡﨑乾二郎)

「墓」という「隠された場所」をめぐって、古代彫刻から現代彫刻さらには建築やドローイングまで約30点を一つの問題群として展示を行ないます。彫刻表現本来の豊かな姿を想起させる古代イタリアのエトルリア人の死生観から生まれた彫像や、近代から現代へと移りゆく中で墓標のように人間の在処を指し示してきた彫刻作品や建築など、時代あるいは社会の大きな流れを超えて彫刻深部に幽閉されてきた本質的な問いをめぐって作品を展示します。現代においては日常的に隠されている、あるいは目の届かない場所に格納されてしまった問題、それらと彫刻とが本来的に共通して孕んでいる普遍的な問題について本展示を通して探っていきます。彫刻が抱えている今日的な課題を理解する上で一つの重要な手がかりとなります。
 さらに本展に合わせて、幻となったイサム・ノグチ「広島平和記念公園慰霊碑」、白井晟一「原爆堂」「ノア・ビル」についてその造形的特質を明らかにする新たな模型を制作する予定です。



第二部 7名の現代彫刻家による作品展示
<出品作家>
戸谷成雄、遠藤利克、黒川弘毅、伊藤 誠、岡﨑乾二郎、三沢厚彦、髙柳恵里

武蔵野美術大学 彫刻学科研究室の教員7名が、共通の問題意識として「墓」という隠された場所をめぐって彫刻に纏わる様々な思考や表現を試みます。「墓」は、それ自体をモチーフにこの7名が作品を制作・展示するのではなく、彼らの作品を読み解く上で通底するキーワードとなります。本展を通して昨今の多様化する芸術表現の中で彫刻を単なる立体表現として相対的に解釈するのではなく、7名の作家の作品展示を通して本来的に彫刻が持つ核心部を再確認し、さらに彼らの視線の向こうにある次代の彫刻における新たな可能性を予見させる展示となります。
 展示場所は展示室だけでなくアトリウムや前庭など様々な場所へと拡張し、7名の作家による新作を含む約10点の大作を中心に展示します。様々な表現方法からアプローチした彫刻作品は、巨大な構造物から精緻なインスタレーションまで多彩な表現が交錯するダイナミックな展示となります。

会場風景
展示会場風景

撮影:加藤 健

撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健 撮影:加藤 健

関連企画

シンポジウム

「彫刻と呼ばれる、隠された場所」【終了致しました】
日 時|
2013年5月25日(土)14:00~17:00 (三部制の開催を予定)
会 場|
武蔵野美術大学 美術館ホール
参加方法|
入場無料/先着順(予約不要)/直接会場へお越しください
出演者|
岡﨑乾二郎/遠藤利克/三沢厚彦/髙柳恵里
金井 直(信州大学人文学部准教授)
朴 亨國(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史主任教授)
篠塚千惠子(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授)
田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授 /
美術館・図書館館長)

展覧会イベント

岡崎乾二郎のギャラリートーク&レクチャー【終了致しました】
日 時|
6月17日(月)16:30〜18:00(予定/延長あり)
会 場|
武蔵野美術大学美術館 展示室2
参加方法|
直接会場にお越しください。
内容|
本展のコンセプト展示を企画した岡崎氏が本展に込めた核心部分を語ります。 展示の内容をより深く理解することができるだけでなく、 展示やカタログでは語り尽くせない岡崎氏の思考に直接触れることが できる貴重な機会となります。 展示を見ながら、その隠された世界を探ります。

トークイベント

「隠れなき彫刻 Et in Arcadia Ego」【終了致しました】
日 時|
7月8日(月)16:30〜18:00
会 場|
美術館ホール
参加方法|
入場無料/先着順(予約不要)/直接会場へお越しください
出演者|
戸谷成雄(武蔵野美術大学彫刻学科主任教授)
黒川弘毅(武蔵野美術大学彫刻学科教授)
伊藤 誠(武蔵野美術大学彫刻学科教授)
岡﨑乾二郎(近畿大学国際人文科学研究所教授/武蔵野美術大学客員教授)(以上予定)

トークイベント

「死者の都市、生者の都市。」【終了致しました】
日 時|
7月13日(土)15:00〜17:00
会 場|
美術館ホール
参加方法|
入場無料/先着順(予約不要)/直接会場へお越しください
出演者|
鈴木了二(早稲田大学芸術学校教授/鈴木了二建築計画事務所主宰)
田中 純 (東京大学大学院 総合文化研究科 教授)
岡﨑乾二郎(近畿大学国際人文科学研究所教授/武蔵野美術大学客員教授)
田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授/美術館・図書館館長)(以上予定)

トークイベント

「芸術は何を表し、何を匿ってきたか レトロスペクティブ(=事後たとえば戦後)の芸術、プロスペクティブ(事前)の芸術」【終了致しました】
日 時|
8月10日(土)15:00〜18:00【17時から18時に終了時間が延長なりました。】
会 場|
美術館ホール
参加方法|
入場無料/先着順(予約不要)/直接会場へお越しください
出演者|
林 道郎(上智大学国際教養学部教授)
鈴木勝雄(東京国立近代美術館主任研究員)
岡﨑乾二郎(近畿大学国際人文科学研究所教授/武蔵野美術大学客員教授)
田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授/美術館・図書館館長)(以上予定)

イベント

「伊藤誠作品の装着体験」【終了致しました】

伊藤誠の作品「boat」を実際に装着して、日常では経験出来ない身体感覚を体験することが出来ます。
体験方法①スタッフ・ガイドに参加
毎週木曜日
16:30~17:00
集合場所:展示室1

体験方法②美術館サポーターによるギャラリートークに参加
毎月第4 土曜日
15:00~16:00
集合場所:美術館受付前
※参加多数の場合は体験できない場合があります。

参考画像