制作者
ヴィム・ヴェンダース
制作年
2012年
内田阿紗子
芸術文化学科研究室
助手
天才舞踊家ピナ・バウシュと、ヴッパタール舞踊団のダンサーがおくる舞台芸術を映像化した作品。ピナは舞台芸術ばかりか、芸術表現一般で重要な作家の一人である。これまでの舞踊の伝統や常識を覆し、圧倒的な世界観で観るものを魅了する。この作品は、身体表現と舞台美術、声や音楽などすべてを使って観客を巻き込み作品を創造し続けたピナ・バウシュの、生涯にわたる挑戦を描いている。すべての人に体感してもらいたい。
制作者
サタジット・レイ
制作年
1955年
脇谷徹
共通彫塑研究室
雨・風・雲、そして人間の生と死。ひとつひとつがインドの悠然と流れる時間の中に移ろう風景として描かれた、まことに美しい映画である。西欧的な人間中心のドラマとは異なり、森羅万象が映像と音声によって丹念に綴られた表現の深さ・美しさを観てもらいたい。
制作者
テレンス・マリック
制作年
1973年
木村美佐子
美術館・図書館
イメージライブラリー
無軌道な殺人を繰り返す青年と少女の逃避行を描いたテレンス・マリックのデビュー作。
泥臭いクライム・ムービーに収まりがちな題材を、映像美を極めた次作『天国の日々』よりもう少し手前の、手触りが感じられるような自然描写で以て、叙情性溢れるロード・ムービーに仕上げている。
恋人から注がれる愛情にも彼が犯す殺人の凄惨さにも次第に関心を失っていく少女を、シシー・スペイセクが好演。まるで過去の些細なできごとを語るかのようなモノローグは耳に心地よく、けれどもの悲しく響く。