July 07, 2003(Mon)-August 30, 2003(Sat)
武蔵野美術大学・民俗資料展 くらしの造形14
Form in traditional Life: Series 14; Agriculture
Folk Art Gallery Past
- Date
- July 07, 2003(Mon)-August 30, 2003(Sat)
- Time
- 9:00‐18:00(土曜、日曜は17:00まで)
- Closed
日曜日、祝日
- Admission
無料
- Venue
武蔵野美術大学美術資料図書館 1階展示室
- Organizer
武蔵野美術大学美術資料図書館
苗を育て、田に植えて稲を育てる。成熟した稲を刈り取って脱穀する。扱き落とした実が「モミ」で、その茎を「ワラ」とよぶ。モミを摺って表皮をとったものが「コメ」である。そのコメを臼や精米器にかけて「ヌカ」を剥ぎ、釜で炊くと「メシ」になる。古くはイイ(強飯)と鍋釜で炊いたヒメイイ(姫飯)、水気の多いカユ(粥)の別があった。モチ米を甑で蒸した赤飯・オコワにその名残が残っている。英語だと「RICE…」ということになるのだが、日本語にはライスに対応する総称はないのである。そこに日本文化の大きな特色を読み取ることができる。イネは基幹作物として農業、農家を支えてきたし、コメは少なくとも近代までの日本経済の中核となっていた。そしてメシは主食として私たちの食卓の中心になるものであった。
今年度の「くらしの造形」展では、民俗資料室の収蔵品の中から「イネ コメ メシ」に関連する民具類を展示することにした。この国の生活文化を支えてきた多様な道具類をご覧いただき、先人たちの努力、工夫の一端を読み取っていただければ幸である。