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展覧会・イベント

2016年5月23日(月)-8月10日(水)
2016年8月20日(土)-8月21日(日)

平面を超える絵画:インスタレーションと日本画的感性

美術館 終了

本学で日本画を学んだのち、その枠組みを超えて立体的、空間的な作品を制作している出月秀明、栗林隆、吉賀あさみの3名に焦点をあて、彼らの作品を「平面を超えた絵画」として捉える試みである。風景など自然への感性や装飾的造形性をはらみながらも、メディウム的規定を超えた表現を模索する作家たちの、新たな作品のあり方を探る。

会期
2016年5月23日(月)-8月10日(水)、2016年8月20日(土)-8月21日(日)
時間
10:00ー18:00(土曜日、特別開館日、7月25日-8月10日は17:00閉館)
休館日

日曜日、祝日
※6月12日(日)、7月18日(月・祝)、8月21日(日)は特別開館

入館料

無料

会場

武蔵野美術大学美術館 展示室4、アトリウム2

主催

武蔵野美術大学 美術館・図書館

協力

武蔵野美術大学 日本画学科研究室

監修

田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史教授)

お問い合わせ

お問い合わせフォームからお送りいただくか、下記までお問い合わせください。

武蔵野美術大学 美術館・図書館
電話:042-342-6003
Eメール:m-l@musabi.ac.jp

このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では展覧会「平面を超える絵画:インスタレーションと日本画的感性」を開催いたします。

本展は、昨年度当館にて開催されました「絵の始まり 絵の終わり ―下絵と本画の物語」に続く、現代における日本画の動向に注目した展覧会です。「絵の始まり 絵の終わり」展では、近世の絵師から、近代、現代の日本画作家までの下絵や素描を紹介し、彼らの筆跡をたどることで、近代日本画の成立前夜から今日の日本画の行方を示しました。

今回の展示では、本学で日本画を学んだのち、その枠組みを超えた立体的、空間的な作品(インスタレーション的作品)を制作している作家3名、出月秀明、栗林隆、吉賀あさみに焦点をあて、彼らの作品を「平面を超えた絵画」として捉える試みです。新進気鋭の作家たちの作品は、立体やインスタレーションを表現メディアとしつつも、どこか「絵画性」をはらんでいるように見えます。自然への感性や装飾的造形性、あるいは物語的時間性、現代社会へのメッセージを内包しながらメディアの枠組みを超えた表現を模索する作家たちの新たな作品のあり方を探ります。

本展では、3名の作家の新作や注目作品を展示します。それぞれの作品の持つ重力が、当館会場を大きな作品空間へと変化させてくれるでしょう。

見どころ

出月 秀明(いでつき ひであき)

《The Three Cornered World》 2008年
三角形のフレーム各辺にそれぞれ直径4メートルを超えるプロペラが付けられた本作品は、夏目漱石の「草枕」にアラン・ターニー (Alan Turney) が付けた英訳が作品タイトルとなっています。中空に浮かぶ3機のプロペラは何なのか。なぜ回転をするのか。「して見ると四角な世界から常識と名のつく、一角を磨滅して、三角のうちに住むのを芸術家と呼んでもよかろう」という漱石の有名な文章を踏まえて鑑賞すると、作品がより深く感じられるのではないでしょうか。

栗林 隆(くりばやし たかし)

《Water Wall》 2012年
青色の小さなスライドが繋ぎ合わさって創出された巨大なカーテンの間を通り抜けると、そこにはまるで海のように満ち引きを繰り返す波が立ち現れます。日本の四つの海が映しだされたスライドの一枚一枚は、視線の先で重なり、揺らめき、このことは、場所は違えどこれらの海が同じ一つのものであることを私たちに伝えてくれます。光降り注ぐ美術館二階のアトリウムの空間が青一色に染まります。

吉賀 あさみ(よしが あさみ)

《四方四季の庭》 2016年
本展のために制作された新作です。直径約350cm×高さ155cmの大きな円筒形状をしたペインティングインスタレーション。鑑賞者はその中心に立ち、「四方」を見渡すことになります。「四方四季」とは、御伽草紙の浦島太郎の話の中にも出てくる、一種の理想郷です。そこは春夏秋冬全てが揃う場所、時間の概念のない無時間な場所。鑑賞者は、吉賀氏が作り上げる絵画空間に足を踏み入れ、時間という感覚を再認識することになるでしょう。

出品作品

関連情報

関連カタログ

平面を超える絵画:インスタレーションと日本画的感性

  • 発行年 : 2016
  • サイズ : 縦20.9㎝×横25.6㎝
  • ページ数 : 52
  • 価格 : 一般500円/学内300円

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