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美術館

展覧会・イベント

1973年9月27日(木)-10月11日(木)

カッパドキヤの壁画模写展

美術館 終了

会期
1973年9月27日(木)-10月11日(木)
休館日

日曜日、祝日

入館料

無料

会場

武蔵野美術大学美術資料図書館 1階展示室

主催

武蔵野美術大学美術資料図書館

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武蔵野美術大学 美術館・図書館
電話:042-342-6003
Eメール:m-l@musabi.ac.jp

この展覧会は、昭和41、43、45年の三次にわたって、東京芸術大学中世オリエント遺跡学術調査団が行った調査結果の一部を招介したものである。すでに、昭和46年8月に高島屋で公聞されたものの再現展でもある。東京芸術大学の好意によって、本学で招介することになった。

展覧会の内容は、吉岡堅二、吉田誠二郎、平山郁夫、滝沢具幸の諸氏による壁画模写が中心であり、これに写真や模型が加えられて、中世トルコの洞窟修道院の壁画とその状況が招介される。トルコの首府アンカラから直線距離にして東南方向に220-230キロのところにある。べリスィルマ渓谷と、この渓谷の東北60キロにあるユルギュップの町を中心に調査が行われた。このいわゆるカッパドキア地方の洞窟修道院は、10数キロにわたって高原に口を開けた巨大な裂け目に、岩の下部を掘り込んで造られているという。壁面は、聖書伝や聖人像や文様などで装飾されており、この調査団の調査は絵画から建築まで広い範囲にわだるものであった。

ここで紹介された壁画模写は、木の下の聖堂、匂う聖堂、蛇の聖堂、傾いた岩の聖堂、エウスタティオス聖堂、埋もれた聖堂、ヒヤシンス聖堂という七つの聖堂の壁画を対象としている。調査団員の一人でもある柳宗玄氏によれば、「カッパドキアの絵画の解明は、ビザンティンを含めた東方キリスト教絵画の歴史を大きく転換させるほどの重要な意味をもつものとなろう。」調査団が力を注いだのは、カッパドキア壁画のうちでも多色画のものであった。調査団による研究はさらに深められ、研究報告書もやがて公表されるであろうが、この貴重な成果の一端に親しく触れて、教育・研究の参考にする機会を持つことができた。

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