1990年10月15日(月)-11月5日(月)
没後四十五年
「ねじ釘の画家」柳瀬正夢展
美術館 終了
- 会期
- 1990年10月15日(月)-11月5日(月)
- 休館日
日曜日、祝日
- 入館料
無料
- 会場
武蔵野美術大学美術資料図書館 1階展示室2階展示室
- 主催
武蔵野美術大学美術資料図書館
1989年、当館は柳瀬信明・利子ご夫妻、松岡朝子氏より千点を超える柳瀬正夢の遺作コレクションの寄託をして頂いたの機に、また翌年が柳瀬没後45年に当たるところからこれを記念して企画された。
「ねじ釘」マ-クのサインを多用した柳瀬は大正期から昭和前期にかけて活躍し、昭和20年、45才ではからずもその生涯を終えるのであるが、その仕事の領域は広範多岐にわたっており、また交流関係もきわめて広い。したがって、本展の企画に当たっては、柳瀬が日本近代美術史における知られざるキ-パ-ソンであるとの認識に立ち、創作活動の時代やメディアを限定せず、先ずは可能な限り彼の活動の全容が見渡せる展示を眼目とした。なお、本展図録は第3回「美術展カタログ」コンク-ル・大阪1991において、「あまり知られていない画家のカタログ・レゾネであるが、綿密な資料収集と独自な編集が評価された」という理由で優秀作品賞を頂いたが、大学という教育・研究機関における美術館・博物館活動の在り方を模索している当館にとって勇気づけられる受賞であった。
見どころ
主な展示品
1階展示室
ポスタ- 「文芸戦線(1924)」「日本共同組合学校(1935)」など34点
挿絵 読売新聞連載小説「真夜中から七時まで(1934)」のフォトモンタ-ジュの原画70点
「Ecce Homo(1925)」「金持教育(1930)」「パン太の冒険(1931)」など風刺画、漫画などの原画70点
「チャップリン(1932)」「徳田球一」など文化人、政治家などの似顔絵原画30点
舞台スケッチ 土蔵劇場、築地小劇場など15点
水彩・素描 「街角(1916)」「天草十景(1917)」など58点
装幀ほか 「邯鄲夢枕(借用)」「戦旗」など10点、記章20点、書簡など
2階展示室
油彩画 「河と降る光と(1915)」「5月の朝と朝飯前の私(1923)」「噴煙-阿蘇五景(1940)」など41点