2002年9月17日(火)-10月19日(土)
(10月06日(日)は特別開館)
延長会期10月21日(月)‐10月23日(水)(午後0:00‐4:00)
本の構成者 エル・リシツキー
美術館 終了
- 会期
- 2002年9月17日(火)-10月19日(土)
(10月06日(日)は特別開館)
延長会期10月21日(月)‐10月23日(水)(午後0:00‐4:00)- 時間
- 9:00‐17:00
- 休館日
日曜日、祝日
- 入館料
無料
- 会場
武蔵野美術大学美術資料図書館 2階展示室
- 主催
武蔵野美術大学美術資料図書館
企画・構成:
エル・リシツキー研究会
エル・リシツキー(1890~1941)はロシアのスモレンスクで生まれました。第一次世界大戦の直前、ドイツのダルムシュタット工科大学で建築と工学を修め、その後ロシアに戻り、ヴィテブスクの美術学校でシュプレマティスト、カジミール・マーレヴィッチに出会います。そこで教鞭をとる傍ら、以後彼の活動の基盤となる「プロウン」の 実験に取り組みました。 ロシア革命の後、政府の要請によりヨーロッパとロシアを往復しながら、ウラジミール・マヤコフスキー(『声のために』)、クルト・シュヴィッタース(『MERZ』? ハンス・アルプ(『諸芸術主義』)、イリヤ・エーレンブルグ(『ヴェシチ』)、モホリ・ナジ、テオ・ファン・ドゥースブルフらとの交流の中で多くの革新的な出版物を生み出しています。また『ケルン国際プレッサ展』や『USSR』をはじめとする、20年代後半から30年代にかけて彼の手掛けたソヴィエトの広報活動はヨーロッパや日本 のブックデザインに深く影響を与えました。ブックデザイン以外にも、「プロウン」の考えを3次元上に展開させた「プロウンルーム」の制作以来、多くの展示室や国際博覧会パビリオンのデザインを行っています。 リシツキーの本は、活版や写真といった20世紀以前から続く技術によって作られました。しかし、その仕事や発言をたどっていくと、彼は1920年代すでに「電子図書館」や「途切れることなく続くページ」をイメージしていて、その空間的思考は、現代のデジタルアーカイブやハイパーテキストに至るまで、そう遠いものではないことがわかります。
今回の展示ではリシツキーの手掛けた24点の本を中心に、同時代において彼と影響関係にあったダダや未来派、ロシア・アヴァンギャルド周辺の本をあわせて展示いたします。