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2016年9月5日(月)-10月2日(日)

小井土滿展 ― 鉄水墨

美術館 終了

30年以上にわたり本学で教鞭を執ってきた彫刻家・小井土滿教授の展覧会。小井土滿は、硬さと軟らかさを併せ持つ素材・鉄と向き合い、丘から山嶺へ向かって吹き上げる風や、岩を削り流れ落ちる雪融け水のような、静けさと激しさを内包した形象へと錬成させる。本展では鍛造作品を中心に展観し、金属造形の可能性を探る。

会期
2016年9月5日(月)-10月2日(日)
時間
10:00-18:00(土曜日、特別開館日は17:00閉館)
休館日

日曜日、祝日
※10月2日(日)は特別開館

入館料

無料

会場

武蔵野美術大学美術館 展示室2、アトリウム1、2

主催

武蔵野美術大学 美術館・図書館

協力

武蔵野美術大学 共通デザイン・教職課程研究室
武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科研究室

お問い合わせ

お問い合わせフォームからお送りいただくか、下記までお問い合わせください。

武蔵野美術大学 美術館・図書館
電話:042-342-6003
Eメール:m-l@musabi.ac.jp

このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では「小井土滿展 − 鉄水墨」を開催いたします。

 小井土滿氏は、多彩な山水画を描いた日本画家 小井土曻氏の長男として生まれ、1973年に本学造形学部産業デザイン学科工芸工業デザイン専攻を卒業した後、鉄鍛造を中心とする金属造形作品を精力的に発表してきました。76年以後毎年出品を続ける行動美術展では向井良吉や建畠覚造に推薦され「アスワン水没とヨット遊び」で第41回行動美術賞(86年)を受賞するなど業績を重ねる一方、本学工芸工業デザイン学科研究室の助手を務めた後の80年に本学共通彫塑研究室のスクーリング講師となり、保田春彦や若林奮らの指導を受けながら鉄素材への探求を一層深めていきます。85年には本学工芸工業デザイン学科の共通デザイン研究室担当専任教員となり、後進の指導と育成にあたってきました。

 一連の「ネパール」シリーズのタイトルにしばしば登場する、ナガルコットとは首都カトマンズから約30km離れた標高2,200mに位置する山村の地名です。ヒマラヤの高峰を臨むこの丘陵地に立ちこめる霧や雲は不定形の状態変化を自在に繰り返し、やがて雪や水となって再びその象(かたち)を顕します。抽象彫刻家の薫陶を受けながらも「形態は一見すると抽象のようだが、イメージは具象」と作家自身が述べるとおり、重厚な角鋼や鋼板から叩き出された、流れ漂うかのような佇まいは、鉄の彫刻に置き換えられた水墨画とも呼べるものです。視る角度によって全く異なる表情を見せるこれらの作品群から、たとえば時間や空間の揺らぎといった、その場にありながら象に収めることができないものが立ち上る表現を見ることができるでしょう。

 本展では、高さ2メートルを超える鍛造作品に加えてスケールモデルやスケッチ、後にネパールの金銅仏をとおして研究を深めることになる初期の鋳造作品を紹介する他、デザイン・工芸・彫刻といった本学の総合的造形教育の一領域を担ってきた共通デザイン研究室における小井土氏の軌跡を振り返りながら展観します。

見どころ

出品作品

展覧会場風景

関連情報

関連カタログ

小井土滿展 ― 鉄水墨

  • 発行年 : 2016
  • サイズ : 縦27.5㎝×横22.4㎝
  • ページ数 : 83
  • 価格 : 一般1,000円/学内500円

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