2008年6月2日(月)-7月12日(土)
(ただし06月15日は開館)
魔女たちの九九
美術館 終了
- 会期
- 2008年6月2日(月)-7月12日(土)
(ただし06月15日は開館)
- 時間
- 10時00分-18時00分 [土曜日、日曜開館日は17時00分まで]
- 休館日
日曜休館
- 入館料
無料
- 会場
武蔵野美術大学美術資料図書館1・2階展示室・彫刻陳列室
- 主催
武蔵野美術大学美術資料図書館
- 協力
ヒルサイドテラス
企画協力|鷹見明彦(美術評論家)
『魔女たちの九九(くく)』と題するこの展覧会は、現在のアートシーンまた美術史上でもその個性的な作品が個々に注目される女性作家たちが、表現ジャンルのちがいをこえて一堂に会する企画展です。
「一を十となせ、二を去るにまかせよ、三をただちにつくれ、しからば汝は富まん、四は棄てよ、五と六より七と八を生め。かく魔女は説く。かくて成就せん。すなわち九は一にして、十は無なり。これを魔女の九九という。」
「魔女たちの九九」とは、ゲーテの『ファウスト』のなかで語られる魔法の法則のことです。魔女たちが唱えるふつうの計算とはちがう九九には、近代の合理主義の限界をこえたところにひろがる世界のゆたかさと本質が語られています。ここでいう<魔女たち>とは、世界の源につながる能力をもった女性たち、現代に置きかえれば、多に流されず真に「個性的な才能を発揮する女性たち」をさすのではないでしょうか。
まもなく本学創立80周年を迎えるにあたり、当館では現在活躍中の女性作家に表現領域を問わず参加を呼びかけ、内外に注目され、また歴史的にさらに再評価されるべき彼女たちの作品が会する機会としてこの展覧会を企画いたしました。最近アメリカでは、「WACK! アートとフェミニスト革命」展や「グローバル・フェミニズム」展といった女性によるアートの歴史と現在を問う展覧会が相次いで巡回し話題を集めています。本展はそうした世界の動向にも呼応しながら、狭義のフェミニズムやレンドによらず、モダニズムの果てに地球と人間性を息詰まらせている世界に創造のひかりを求めて歩む作家たちの個性的で多様なる道を伝えるものです。そこにこの展覧会を「魔女たちの九九」とよぶ所以があります。
〈魔女たち〉の共鳴とスパークにより豊穣なる創造の磁場が生まれる機会となることが待望されます。
「永遠なる女性、われらを高みへ引きゆく」—ゲーテ
見どころ
内田あぐり, 遠藤彰子, 合田佐和子, 塩崎由美子, たほりつこ, 真島明子, 柳澤紀子