2017年11月27日(月)-12月22日(金)
遠藤彰子展“Cosmic Soul”
美術館 終了
遠藤彰子教授の描く大作群は、世界に存在する全ての現象を封じ込めたかのような壮大な物語として、観衆に圧倒的な印象を残してきた。本回顧展では、初期の楽園シリーズから、飛躍のきっかけとなった街シリーズ、現在に至るまでの大作群を中心に、立体や挿絵を加え、広範な活動の軌跡を一堂に会して紹介する。
- 会期
- 2017年11月27日(月)-12月22日(金)
- 時間
- 10:00-18:00(土曜日は17:00閉館)
- 休館日
日曜日
- 入館料
無料
- 会場
武蔵野美術大学 12号館地下展示室
- 主催
武蔵野美術大学 美術館・図書館
- 協力
武蔵野美術大学 油絵学科研究室
画家・遠藤彰子(1947-)は、人間を取り巻く自然界に存在するあらゆる現象を描き出し、その壮大な世界観で観るものに圧倒的な印象を残してきました。500号を超える大作群のうねりのある構図から引き起こされる、その躍動感やエネルギーの前では、まるで絵の中に引き込まれるかのような不思議な感覚に陥ることでしょう。
遠藤彰子はこれまで一貫して「人間の存在」及び「今生きている実感」をテーマに描き続けてきました。画家を志して以来、この50数年間1日も筆を持たなかった日はないと語り、年に一度500号以上の大作に挑み続けるそのバイタリティには誰もが驚愕し、そして敬服せざるを得ません。
本展は、その遠藤彰子の画業の節目ともなる大規模な展覧会となります。初期の「楽園シリーズ」から、飛躍のきっかけとなった郷愁を誘う「街シリーズ」、そして現在に至るまでの500号~1500号の大作群を中心に、立体や挿画を加え、これまでの広範な活動の軌跡を一堂に会して展観します。
遠藤彰子が全身全霊を込めて描いた作品群。それらを前にして、観るものは、画面から溢れ出る“Cosmic Soul”̶宇宙の魂̶を感じずにはいられないでしょう。今を生きる私たちに明日への希望を与えてくれる、その輝きに満ちた作品群を、ぜひご覧ください。
見どころ
1. 500号~1500号の大作群を一堂に展示
500号1枚のサイズは、248.5×333.3センチメートルにも及びます。これがさらに横に2枚連なった1000号(333.3×497.0)、3枚連なった1500号(333.3×745.5)という大画面の作品群が会場を埋め尽くす姿は圧巻です。代表作である《みつめる空》(1989年、相模原市蔵)、《黄昏の笛は鳴る》(1991年)、《鐘》(2007-2008年)等のほか、2017年の新作《炎樹》も展示いたします。
2. 遠藤彰子の画業の変遷を一望可能
初期の「楽園シリーズ」、飛躍のきっかけとなった「街シリーズ」、そして現在に至る500号~1500号の大作群まで、その画業の変遷を知ることができます。また、彫刻作品や、新聞連載に寄せた挿画まで、多彩な活動の軌跡をご覧いただけます。
3. 充実した内容の展覧会図録
展覧会に合わせて図録を発行いたします。本図録では、本展出品作品のほか、本展に展示することができなかった代表作等も含めて掲載し、より、遠藤彰子の画業の全貌を知ることができる充実した内容となる予定です(11月27日発行予定、152頁程度、価格未定。詳細は決まり次第ホームページ等でお知らせいたします)。
出品作家紹介
遠藤彰子略歴
1947年 | 東京都に生まれる |
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1969年 | 武蔵野美術短期大学美術科油絵専攻卒業 |
1978年 | 第13回昭和会展・林武賞受賞《広場》 |
1980年 | 第34回女流画家協会展・女流画家協会賞受賞《駅》(同展にて全5回受賞) |
1986年 | 第29回安井賞展・安井賞受賞《遠い日》 文化庁芸術家在外研修・インド(~’87) |
1996年 | 武蔵野美術大学油絵学科助教授(’99教授~現在に至る) |
2006年 | 第60回二紀展・内閣総理大臣賞受賞《見しこと》(同展にて全9回受賞) |
2007年 | 平成18年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞(美術部門) |
2014年 | 個展:「魂の深淵をひらく-遠藤彰子展」上野の森美術館 紫綬褒章受章 |
2015年 | パリ国立高等美術学校(エコール・デ・ボザール)招聘教授 個展:「Ouvrir la profondeur de l’âme」エコール・デ・ボザール |
現 在 | 武蔵野美術大学油絵学科教授、二紀会委員、女流画家協会委員 |