
2025年9月8日(月)-10月26日(日)
伊藤誠──夢を見るための機械
美術館 これから開催
身の回りにあるさまざまな素材を取り入れながら、軽やかで意外性のある形態により独自の表現を探求し続ける彫刻家・伊藤誠。一見するとありふれた馴染みのある対象を想起させるような立体作品は、しかしやがてその既視感を裏切り、名付けえぬ知らないかたちとして私たちの前に立ち現れます。伊藤が一貫して取り組むのは、そのように鑑賞者の視線やものを見る意識と関わることで経験されなおし、新たな意味を喚起するかたち——伊藤自身の言葉によれば、「夢を見るための機械」としての彫刻です。
1980年代初頭に活動を開始した伊藤は、素材そのものの在り方や物質性を主題化した先行する芸術動向を批判的に受け止め、彫刻がもたらす経験と認識について問い続けてきました。近年は、鑑賞者が自らの身体に装着する作品シリーズの発表や執筆活動など、形式や媒体を拡張しながら制作を展開していますが、そうした取り組みにもかたちをつくることに対する固有の意識が通底しているといえるでしょう。
本展では、初期作から最新作まで、素材やサイズがさまざまに異なる作品約60点を展観し、伊藤の半世紀近くにおよぶ実践を包括的にご紹介します。多彩な作品群を通して、その思索と制作の軌跡を辿る機会となれば幸いです。
- 会期
- 2025年9月8日(月)-10月26日(日)
- 時間
- 11:00 - 19:00(土・日曜日、祝日、10月24日(金)は10:00-17:00)
- 休館日
水曜日
- 入館料
無料
- 会場
展示室2・4・5
アトリウム1- 主催
武蔵野美術大学 美術館・図書館