著者
マテイ・カリネスク
出版者
せりか書房
出版年
1995年
森山明子
デザイン情報学科研究室
ルーマニア系の著者は比較文学、英文学、西ヨーロッパ研究の学者で、文化の「観相家」を自認している。百五十年余りの思想、文学、造形に関する広範な知見が動員された一冊。
『反哲学入門』と併せて読むと読解力倍増。
森山明子
デザイン情報学科研究室
縞は織物の基本文様である。その縞をめぐる現地踏査と歴史書を渉猟する著者の旅は、アジア諸国、ヨーロッパ、アフリカ、イスラム世界へと及ぶ。
言語と同等の記号としても機能した縞は実にミステリアス、産業と意匠と歴史の扉をひらく鍵であることが実感できる。
森山明子
デザイン情報学科研究室
ニーチェに始まる西洋の「反哲学」を語るのに、ギリシャ哲学とキリスト教の教理にさかのぼる。そうした思想は美術をも支配してきた。
日本人にとって西洋哲学がわかりにくいのはなぜなのか。その答えがこの新書にある。眼鏡をかけた途端に世界がよく見える。それに近い感動が得られそうな一冊。