阪口陽一
美術館・図書館
著作物に関わる不法行為が事例ごとに紹介されており、条文の説明や解釈よりもイメージしやすい構成となっている。文章量も1件につき2ページ前後にまとめられている。著作物に関わる権利についての学習の一助として。
阪口陽一
美術館・図書館
アート業界の内幕の紹介とは異なり、アーティストという言葉に求められるイメージと人間の欲求について、アート業界と外の社会を比較しながら述べられている。各項の導入部には、著者による美大受験予備校の勤務経験などイメージしやすい具体的な事例が挙げられている。ほかにも美術系雑誌の就職に関わる特集の組み方や、欲求に関する心理学など身近な話題が選択されており読みやすい。
岩崎友明
美術館・図書館
普段、グレイゾーンとして扱われがちな「半透明」に着目した本書。アリストテレスの「ディアファーネス」(観察者と対象との間で見えることを可能にする媒介物)の概念を軸に、古今の絵画のなかの半透明について論じています。
灰色や埃、ヴェールが醸し出す効果の美しさは、なぜもたらされるのか?絵画は不透明な対象から生じた、半透明の膜のようなものではないのか?ダンテからベーコンに至る壮大な半透明の系譜を堪能できます。