博物図譜とデジタルアーカイブV
このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では本学造形研究センターとの共催による展覧会「博物図譜とデジタルアーカイブV」を開催いたします。
当館と本学造形研究センターは、平成20年度に文部科学省より「文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」の選定を受けて以降、荒俣宏氏旧蔵の博物図譜資料のデジタル化を行うと同時に、タッチパネル検索システムの開発・設計に取り組んできました。これまで開催した過去4回にわたる展覧会「博物図譜とデジタルアーカイブ」においては、当時の版画技法や描写された図版を46インチタッチパネル上で500%まで拡大し肉眼で見ることができるようになりました。このデジタル化された博物図譜の高精細な図版の拡大機能は本学学生・研究者はもとより学外の専門家に至るまで大きな関心が寄せられました。
さらに本展では、デジタルアーカイブによる幅広い教育、研究への活用に向けてタッチパネル閲覧システムを発展させ、iPad/iPhone*アプリケーションをリリースします。iPad/iPhone*を利用して、展示会場で実物の博物図譜を横に、画面上で自由にめくり楽しむことができます。また学生や研究者にとって、図像学の観点から美術系・デザイン系の領域を超えて芸術表現に対する視野を広げるだけでなく、一般ユーザーにとっても博物図譜の魅力を充分に味わうことができます。
「博物図譜とデジタルアーカイブ」総集編となる本展では、荒俣宏氏旧蔵の博物図譜資料と当館が収集してきた博物学関連の稀覯本など約60タイトルを展示し、「18世紀に見る科学と芸術の発展と博物学」、「解剖図」、「ナチュラル・ヒストリー」そして、「日本の博物図譜」などをテーマごとに紹介します。
実物の展示とデジタルアーカイブにより、17世紀以降の芸術と科学の時代の宇宙観、世界観、さらに当時の人々の創造性と探究心を読み解くことが出来ます。また、本展は今日的な「視覚の記述」という観点からも博物図譜の歴史的な意味を再検証する機会となるでしょう。
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博物図譜とデジタルアーカイブ
第 V 期| 2012年9月3日[月]–10月6日[土](※但し、9月17日[月・祝]は特別開館)
第 Ⅳ 期| 2011年10月17日[月]–12月24日[土](※但し、10月29日[土]-11月5日[土]は休館)※第 IV 期は終了しました
第 Ⅲ 期|2011年4月11日[月]–6月19日[日]※第III期は終了しました
第 Ⅱ 期|2010年8月23日 [月]–10月25日 [月] ※第 Ⅱ 期は終了しました
※但し8月30日[月]–9月4日 [土]は休館
第 Ⅰ 期|2010年6月21日 [月]–8月7日 [土] ※第 Ⅰ 期は終了しました
主催|武蔵野美術大学美術館・図書館
共催|武蔵野美術大学造形研究センター、日本経済新聞社
会場|武蔵野美術大学 美術館 展示室3 [入場無料]
開館時間|10:00-18:00 [土曜日、特別開館日は17:00まで]
休館日|日曜日・祝日
特別監修|荒俣宏(武蔵野美術大学客員教授)
監修|寺山祐策(武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科教授)
作品出品協力|町田市立国際版画美術館
荒俣宏
協力|佐川美智子(町田市立国際版画美術館)
早川知子 廣澤梓 山本佳代子 石川瑞貴 香川真知
(武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科)
企画・編集|寺山祐策
本庄美千代(武蔵野美術大学 美術館・図書館)
河野通義(武蔵野美術大学 美術館・図書館)
グラフィックデザイン|谷田幸
タッチパネルシステム、アプリケーション開発|大田暁雄
会場構成|三澤直也
年表|田中知美
編集協力|藤沢彩里