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出張ワークショップ「むさみんみん」
民俗 レポート
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武蔵野美術大学 美術館・図書館 民俗資料室
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民俗資料室では、2025年12月に国分寺市内の保育園にて、出張ワークショップ「むさみんみん」を開催しました。
「むさみんみん」では、未就学児が鑑賞や制作を通して、民具や日本文化にふれてもらうことを目的としています。民俗資料室の資料を活用し、こどもたちに楽しんでもらえるよう、当館学芸員や本学学生たちと共に考案したプログラムです。また、「武蔵野美術大学民俗資料室」は小さなこどもたちにとっては長い名称なので、親しみを持ってもらえるようプロジェクト名を「むさみんみん」と名付けました。
今回一緒に楽しんでくれたのは、保育園の2〜3歳児のクラスの皆さんです。一緒に鑑賞する資料は、当館に数ある郷土玩具の中から「赤べこ」を選びました。赤べこは福島県会津地方を代表する郷土玩具で、病気や魔除けのお守りでもあります。張子でできており、ゆらゆらとした首の動きが特徴的です。ずんぐりとした赤い体には大きな黒い丸、背中には帯状の模様、角の先端は金色で顔にも金や白で模様が描かれています。張子の郷土玩具をテーマにすると、張子で作ってみよう!とするのが一般的かもしれませんが、今回はより能動的に民具を体験・体感をしてもらいたいとの思いから、こどもたち自身に赤べこになってもらうことにしました。
まずは鑑賞です。「赤べこ」ってなんの動物かな?と質問を投げかけてみると、じっと観察して、少し考えてから、何人もが「うし!」と答えてくれました。その後は、優しくさわって観察です。
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不思議な首の動きや模様をじっくり観察したら、「みんなで赤べこになってみよう!」の声かけと共に制作に移ります。どうやって赤べこになるのか、?がたくさん浮かんでいたこどもたちも、試作をみて、「やってみたーい!」とたくさんの声をあげてくれました。赤べこになるための変身マントは赤いビニール袋製です。首元を丸く切り取り、黒いマジックで首元のラインを塗ったものを用意しました。
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模様は様々な形に切った色画用紙や毛糸を貼り付けたり、マジックで線や丸、好きな模様などを描いたりしてつけていきます。
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用意した色画用紙の素材があっという間になくなるほど、積極的に、そして熱心に楽しんでくれている様子がとても印象的でした。
マントが完成したら、いよいよ赤べこに変身です!頭には、事前に用意した赤と黒の布で制作した角頭巾を被ります。角の先端を金色に塗るのは今回の企画者たちのこだわりポイントです。
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みんなで身にまとうとかわいらしい赤べこの群れになりました!お立ち台に高ばい姿勢で上り、赤べこの首の動きをもう一度確認しながら、太鼓の音に合わせて動きをまねしてみます。クラスにあった太鼓も登場して、太鼓隊、赤べこ隊、みんなで赤べこになりました!一度終わると、「もう一回!」とこどもたちからリクエストがあり、太鼓に合わせて何度も赤べこになりました!
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せっかくなので、お立ち台を降りて、クラス中を練り歩きます。ここでも太鼓隊、赤べこ隊見事なコンビネーションでした。
今回は保育園のこどもたちと民具を活用して楽しい時間を過ごすことができました。ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。保育園ではその後、童謡「べこの子うしの子」をみんなで歌ったり、こどもたちからのリクエストを受けて、再びみんなで赤べこになったり、当日の写真をたくさん掲示し、親子や友達同士の会話のきっかけにしていただくなど、日々の活動につなげてくださっていると伺い、大変嬉しく思いました。これからも、能動的な体感・体験を通して、こどもたちが想像力や創造性を発揮する場を先生方や学生たちと共に作り上げていけたらと思っております。
日常の中で、こどもたちと民具との出会いは少なくなってきているかもしれません。しかし、「むさみんみん」での体験が、将来こどもたちが民具と出会った時に「そういえばあの時・・・」とふと思い出してもらえるようなタネになれば、これに勝ることはありません。民俗資料室では、今後も様々な形で、幅広い年代に向けてワークショップを実施していきたいと思っております。ご興味のある方は是非ホームページをチェックいただけましたら幸いです。

















