2013年9月17日(火)-12月7日(土)
前期 2013年9月17日(火)-10月25日(金)
後期 2013年11月4日(月・祝)-12月7日(土)
しかけ絵本Ⅰ 技法の歴史
開く、覗く、聞く、動く絵本
図書館 終了
近年、学生の間でも関心の高い「仕掛け絵本」を取り上げ、その歴史と仕掛けの技法を紹介。本展では当館所蔵の19世紀に遡る初期の貴重な仕掛け絵本を中心に立体的な構造物としての「動く絵本」の魅力を探る。
- 会期
- 2013年9月17日(火)-12月7日(土)
前期 2013年9月17日(火)-10月25日(金)
後期 2013年11月4日(月・祝)-12月7日(土)- 時間
- 10:00-18:00
*土曜日、特別開館日、10月22日-25日は17:00閉館
*11月30日(土)はイベント開催に伴い展示作品のうち、図書館大階段にて展示されている作品をご覧になることができません。ご了承ください。 - 休館日
日曜日、祝日、芸術祭期間(10月26日-11月3日)
*9月23日(月)、11月4日(月)は特別開館- 入館料
無料
- 会場
武蔵野美術大学 図書館展示室
- 主催
武蔵野美術大学 美術館・図書館
- 監修
佐久間保明(武蔵野美術大学 教養文化研究室教授)
このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では「しかけ絵本Ⅰ 技法の歴史:開く、覗く、聞く、動く絵本」を開催いたします。
本展においては、誰もが日常的に馴染みの深いしかけ絵本をとりあげ、単なる面白さやサプライズといった表層的な観点だけではなく、構造体としての造本技術や独特の色彩表現、時間と空間を感じさせる立体的なしかけとスケール感など、グラフィックデザインや視覚表現の側面からと、さらには、建築的側面からもその芸術性と理屈抜きの面白さをご覧いただく展示となります。
歴史的に見ると、2次元の書物に3次元の技法を用いたしかけの発生は、13世紀頃に人体解剖図や占星術に用いられた単純なフラップ形式にはじまります。18世紀になると科学と芸術の発展に伴い、遠近法を活用した視覚表現の広がりや3次元の世界を写し取るレンズや望遠鏡の発達などが学問的な関心となり、書物の世界にもページを開く行為によって見えない世界を見せるための技法としてフラップを付けたり、穴を開けたりする技法がさらに多様化してきました。そして、こどもや大人が楽しむために、3次元のしかけの技法を駆使した絵本が登場するのは19世紀になってからのことです。ドイツのロタール・メッゲンドルファーやアーネスト・ニスターらの巨匠の活躍によって、手の込んだしかけの技法が発明されたことにはじまります。そして20世紀になると、アメリカを中心としてロバート・サブダやダヴィッド・カーターらをはじめとしたペーパー・エンジニアの手によるダイナミックで精巧なしかけ絵本が制作されるようになり、爆発的な人気を得て今日に至っています。
本展では、約200点のしかけ絵本を2期に分けて展示いたします。前期は、メッゲンドルファーやニスターらによるしかけ絵本のさまざまな技法の確立を中心に探ります。同時にレンズや光を通した遠近法によって立体的なイリュージョンを楽しむための視覚装置や、覗くことによってダイナミックな遠近感を演出する眼鏡絵等、約100点を紹介します。後期は、20世紀のしかけ絵本のパイオニア、ロバート・サブダを中心にペーパー・エンジニアと称されるデザイナーによるポップアップ絵本約100点を紹介します。