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2019年5月20日(月)-6月16日(日)

武蔵野美術大学90周年記念

「清水多嘉示資料展-石膏原型の全てと戦後資料(第Ⅲ期)」

美術館 終了

彫刻家・清水多嘉示(1897〜1981)により1923年の渡仏から没する前年1980年までに制作され、現在遺されている全石膏原型約250点と戦後期の作品、文書、写真、印刷物などの多量の資料を展示し、共同研究「清水多嘉示の美術教育と武蔵野美術学校」の集大成として、清水多嘉示の制作活動と美術教育を含む広範な社会活動への関与と業績を解明・検証する。

会期
2019年5月20日(月)-6月16日(日)
時間
10:00-18:00(土曜日、特別開館日は17:00閉館)
休館日

日曜日
※6月16日(日)は特別開館

入館料

無料

会場

武蔵野美術大学美術館 展示室1・2、アトリウム1

主催

武蔵野美術大学 美術館・図書館

共催

武蔵野美術大学共同研究「清水多嘉示の美術教育と武蔵野美術学校Ⅱ」

協賛

社団法人 権鎮圭紀念事業会

協力

八ヶ岳美術館、青山敏子(清水多嘉示遺族)

監修

黒川弘毅(武蔵野美術大学 彫刻学科教授)

お問い合わせ

お問い合わせフォームからお送りいただくか、下記までお問い合わせください。

武蔵野美術大学 美術館・図書館
電話:042-342-6003
Eメール:m-l@musabi.ac.jp

 1923 年に画家を志して渡仏した清水多嘉示(1897 1981)は、彫刻家アントワーヌ・ブールデル(Antoine Bourdelle,18611929)と出会い彫刻を学びました。

1928 年に帰国後、本学の前身である帝国美術学校設立に参画するとともに、彫刻、絵画を発表し、戦前は「新興美術」の体現者として若手世代に大きな影響を与えました。戦後は、彫刻家として美術界での地位を固め、晩年は日本芸術院会員となり数々の叙勲を受けました。清水は作品の制作活動と同様の熱意を持って生涯を通し美術教育をはじめ社会的にも広く活動しました。

 清水が遺した作品、文書、写真、印刷物などは、大正、昭和の近代日本美術史を研究する上で重要な資料と言えます。本展は、私学における専門的美術教育の確立に向けた清水の営為、多くの東アジア留学生たちを含む教え子たちの動向を通じて、清水の幅広い社会活動を明らかにしようとするものです。戦後期の資料を多岐にわたって展示し、美術史研究以外にも当時の生活、文化の変遷を知ることのできるアーカイブとして、さまざまな領域の研究者にとっての豊富な材料を提供することを目指しています。

 また本展は、250 点に及ぶ石膏原型の展示を通して、石膏原型を彫刻制作の主軸として考察するという点で画期的な意味を持っています。“人体の構築” についての清水の彫刻思考と、彫刻研究における石膏作品の重要性を提示します。さらに、“人体” を中心的テーマとした清水の制作と教育理念をブールデルに遡って検証します。

本展は清水が目指した「真正なるアカデミズム」の実像を明らかにするとともに、近代日本彫刻史における清水多嘉示の意義を再認識する試みとなります。

<展示構成>

「清水資料の全容を可能な限り展示すること」という方針で、以下の3 構成で展示します。

1.「清水多嘉示の彫刻思考:モデルのバリエーションとリプロダクション/人体の構築性」

1923 年のフランス留学から没する前年1980 年までの全石膏原型作品約250 点を展示します。年代的分類では、(1) 滞仏期(1923 192835 点、(2) 帰国後の昭和前期(1929 194530 点、(3) 昭和後期(1946 1980185 点となり、戦後作が多数を占めます。石彫やブロンズのモデルも並列的に展示し、石膏との比較を見せます。

2.「昭和の記録-1945 年から1981 年まで」

資料の悉皆的な展示を目指します。

(1) 作品資料 ①電気鋳造用金型

       ②スケッチ、ドローイング、水彩、油彩などの絵画作品

(2) 文書資料 ①日記、手帳 ②草稿、メモ ③書簡

(3) 写真資料 ①自ら撮影した写真 ②購入、贈与された写真

(4) 印刷物  ①図書、展覧会図録、パンフレット

       ②雑誌、新聞などの定期刊行物

       ③展覧会、風景などの絵葉書

       ④ポスター、チラシ

3.「第Ⅰ期 諏訪からパリへ-1928 年まで」

「第Ⅱ期 昭和の記録-1929 年から1945 年まで」

1945 年までの作品、文書、写真などの資料アーカイブの一部を映像で公開し、現物展示されるものと合わせて、清水資料の全貌を提示します。1920 年代エコール・ド・パリの日本人美術家の動向を示す資料、日中戦争から太平洋戦争までの「戦争美術」に関する資料など、美術とその周辺領域に関する貴重なものを多く含んでいます。

見どころ

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