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大辻清司フォトアーカイブ レクチャーシリーズ①「大辻清司の1968年」開催のご案内

掲載日:2025年5月29日(木)

総合 美術館 図書館

武蔵野美術大学 美術館・図書館「大辻清司フォトアーカイブ」では、写真家大辻清司(1923—2001)の撮影フィルムに残された作品の数々を特定のテーマで調査研究し、その成果を2017年より目録シリーズ『フィルムコレクション』として継続的に刊行しています。このたび第8巻となる『変貌する山河——梓川電源開発』の刊行に際し、大辻清司フォトアーカイブのこれまでの活動ならびに本巻における研究成果を公開する資料展示とイベントを開催いたします。

『フィルムコレクション』第8巻で主題としたのは、大辻清司が1968年6月に『アサヒカメラ』422号で発表した作品《梓川電源開発》。北アルプスの槍ヶ岳を源流とし上高地から松本市へと流れる梓川の中流に、関東地方への電力供給のため当時建設中だった「梓川3ダム(安曇3ダム)」を大型カメラでダイナミックに撮影したカラー作品です。この作品が発表された1968年は、社会が反体制運動で揺れた激動の時代であり、また日本の写真史においても重要な一年となりました——1月:東京・銀座にニコンサロン開設(第1回展として「木村伊兵衛の眼」開催)、3月:『カメラ毎日』170号で東松照明「日録」発表、6月:日本写真家協会主催「写真100年:日本人による写真表現の歴史展」(池袋西武百貨店)、同月:『カメラ毎日』174号で「シンポジウム:現代の写真—日常の情景」を特集、7月:森山大道『にっぽん劇場写真帖』(室町書房)刊行、8月:新倉孝雄「セーフティ・ゾーン」(ニコンサロン)、10月:『季刊フィルム』(フィルムアート社)創刊、11月:多木浩二/中平卓馬/岡田隆彦/高梨豊らによる写真同人誌『プロヴォーク』創刊、同月:篠山紀信『篠山紀信と28人のおんなたち』(毎日新聞社)刊行など——。では、大辻にとって1968年とはいかなる一年だったのでしょうか。イベントでは大辻清司の1968年における多面的な活動と思考に光をあてます。

 
■資料展示
会 期  2025年7月5日(土)-7月19日(土) [※7月6日(日)は閉室]
時 間  10:00―17:00 会 場  武蔵野美術大学 図書館 展示室
入館料  無料(会場へ直接お越しのうえ図書館1階エントランスにて展示観覧の旨をお伝えください)

■イベント
・対談「大辻清司の1968年」    
–大日方欣一(九州産業大学芸術学部写真・映像メディア学科教授)    
–新見隆(本学造形学部教養文化・学芸員課程研究室教授/本学美術館・図書館長)
・報告「大辻清司フォトアーカイブの現在地」    
–村井威史(本学美術館・図書館)
日 時  2025年7月19日(土) 14:00-16:00 [13:30開場]
会 場  武蔵野美術大学 図書館 大階段
入館料  無料
参加方法  申込不要(会場へ直接お越しのうえ図書館1階エントランスにてイベント観覧の旨をお伝えください)

大辻清司アーカイブ フィルムコレクション, 8
変貌する山河——梓川電源開発

  • 発行年 : 2025
  • サイズ : 縦297mm×横210mm
  • ページ数 : 冊子64ページ、付録シート10枚、スリーブケース仕様
  • 価格 : 一般 3,000円/本学学生・教職員 1,500円

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