著者
舘石昭
出版者
水中造形センター
出版年
2003年
加藤徹志
美術館・図書館
日本を代表する水中写真家であった舘石昭による作品集。
ただ眺めていても美しい写真だが、その撮影技術の高さが特筆に値する。
被写体としてとらえることすら難しい小さく機敏な生物を鮮やかに写しだす技術もさることながら、外洋における不規則かつ激しい潮流のなか、中性浮力を保ちながら寸分のブレもなく撮影するテクニックは驚異的である。
著者
マイケル・バクサンドール
出版者
平凡社
出版年
1989年
岩崎友明
美術館・図書館
契約書で絵の具の種類を指定され、風景の表現にまで依頼主の要望が及ぶこともある……表現する自由が画家になかった時代、それがルネサンスだった。本書と接すれば、これまで当たり前に「美しい」と思っていた当時の作品が、実は画家の感性のみから生み出されたものではなかったということに気づく。慣習、詩、演劇、舞踏などの要素が織りなす「型」がまず存在し、その枠組を超えて滲み出るものこそが「美しい」ものと考えられていた。
著者
飯沢耕太郎編
出版者
港の人
出版年
2010年
鈴木伸子
美術館・図書館
萩原朔太郎、宮沢賢治、泉鏡花らによる「きのこ文学」を、写真評論家できのこ愛好家の飯沢耕太郎が編んだアンソロジーです。ブックデザインを手がけたのはコズフィッシュの祖父江慎氏。目を凝らさないと読めないページや、どことなくぬめっとした手触りのページがあり、ミステリアスなきのこの世界をブックデザインでも徹底的に追求しています。一編ずつ紙もインクも違うので、印刷の見本帳としても楽しめるかもしれません。