著者
ヘンリー・ペトロスキー著
忠平美幸訳
出版者
平凡社
出版年
1995年
太田英輝
美術館・図書館
「形は機能にしたがう」というデザインの定説に対して、本書の著者は「形は失敗にしたがう」という説を提唱する。先行するモノの失敗(欠点)がどのように改良され現在のデザインに至ったかを、フォーク、クリップ、ポストイット、ファスナーからマクドナルドのハンバーガーの容器まで、豊富な事例で紹介。私たちが日常生活で使用するものばかりのため、エピソードのひとつひとつがとても興味深い。
加藤徹志
美術館・図書館
まず、第一声は「懐かしい!」
必ず誰もが目にしたことがある食料品や家電、生活用品から玩具に至るまで、古くから親しまれてきたヒット商品28点のパッケージ、プロダクトデザインを時系列に解説している。
デザインの変遷だけでなく、商品毎にコラムが掲載されており、開発秘話や豆知識、時代背景までも知ることができる。
歳を重ねる毎に読み応えが出てくる1冊。
著者
ロイ・ストロング著
星和彦訳
出版者
平凡社
出版年
1987年
岩崎友明
美術館・図書館
中世からルネサンスにかけて、西欧世界の祝祭は壮麗極まる一大行事だった。それは宗教的・国家的権力の誇示が主たる目的である。本書は当時の祝祭における演出法と芸術との接点に着目し、政治・演劇・絵画・建築など複数の分野が絡まりつつ、複雑かつ壮麗に発展していく様を教えてくれる。特に興味深いのは遠近法的舞台の出現だろう。ピエロ・ディ・コジモをはじめとする当時の画家への影響は、考える程に想像力をかき立てられる。