森山明子
デザイン情報学科研究室
縞は織物の基本文様である。その縞をめぐる現地踏査と歴史書を渉猟する著者の旅は、アジア諸国、ヨーロッパ、アフリカ、イスラム世界へと及ぶ。
言語と同等の記号としても機能した縞は実にミステリアス、産業と意匠と歴史の扉をひらく鍵であることが実感できる。
森山明子
デザイン情報学科研究室
ニーチェに始まる西洋の「反哲学」を語るのに、ギリシャ哲学とキリスト教の教理にさかのぼる。そうした思想は美術をも支配してきた。
日本人にとって西洋哲学がわかりにくいのはなぜなのか。その答えがこの新書にある。眼鏡をかけた途端に世界がよく見える。それに近い感動が得られそうな一冊。
髙市美千佳
言語文化研究室
この本の著者は有名な英文学者で、エッセイストでもあり、多くのベストセラーを生み出している。
情報が溢れる現代社会で、情報で頭を満杯にすると、頭は働かなくなる。「創造的思考が最も人間的であり、独創の土壌となるのが忘却・・・」つまり、「頭を休めて、からっぽにすることだ」と著者は言う。覚えるだけがすべてではない。最近の話題作「断捨離」の概念に似ている。ゴミは捨てて、次に入ってくるものに隙間を。