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book
#126

世界の図書館 : 美しい知の遺産

著者
ジェームズ・W.P.キャンベル(著)、ウィル・プライス(写真)、野中邦子/高橋早苗(訳)

出版者
河出書房新社

出版年
2014年

 

表紙画像は紀伊国屋書店BookWebのものを使用しています。

村井威史

村井威史
美術館・図書館

図書館の歴史をたどる、世界初のヴィジュアルブック

図書館建築の発展の歴史は、ひとと文字との関係性の証しでもある。文字が誕生した古代メソポタミアから現在に至るまで、図書館はたんに本を保管する「入れ物」ではなく、人類の知恵と創造性を育み、後世へ受け継ぐ場所として、まさに文化を象徴する存在だった。図書館は時代の要請によってさまざまに変化し、その機能はたえず進化してきたのである。ひとの営みがある限り、図書館の役割は終わらない。

book
#125

よあけ

著者
ユリー・シュルヴィッツ(著)、瀬田 貞二(訳)

出版者
福音館書店

出版年
1977年

 

表紙画像は紀伊国屋書店BookWebのものを使用しています。

前田奈津子

前田奈津子
美術館・図書館

夜明けの美しさ・静寂を体験できる絵本

静まり返った夜明け前の湖のほとり。
湖面にさざ波が立ち、朝がやってくる。
絵に添えられた少ない言葉は、読み手に湖に流れる静寂な時間を想像させてくれ、美しい色調の水彩画は、空気・温度・音・光・風、うつり変わる夜明けの繊細な部分を感じさせてくれる。
大人になった今この絵本をみると、自分がこれまで体験した夜明けの美しさを思い出すこことができ、より楽しめる。
いくつになっても、新鮮な感覚を与えてくれる絵本。

book
#124

白雪姫はなぐられて生き返った―グリム童話初版と第二版の比較

著者
間宮史子/小澤俊夫

出版者
小澤昔ばなし研究所

出版年
2007年

 

表紙画像は紀伊国屋書店BookWebのものを使用しています。

山口拡

山口拡
美術館・図書館

殴られて生き返る白雪姫?誰でも知ってるグリム童話の、誰も知らない改訂作業。

本書はグリム童話26編の初版と二版のテキストを比較し、その異同を明らかにしている。グリム兄弟は版と共に改訂を重ね、物語を変化させてきた。グリム童話が刊行された時代、物語は語り伝えるものから、書かれた文章を読むものに変化した。二つの版の違いは、この違いによるものといってもいい。
本書はグリム童話好きだけでなく、物語の形式に関心を持つ人にとって、興味深い資料となるだろう。