制作者
サタジット・レイ
制作年
1955年
脇谷徹
共通彫塑研究室
雨・風・雲、そして人間の生と死。ひとつひとつがインドの悠然と流れる時間の中に移ろう風景として描かれた、まことに美しい映画である。西欧的な人間中心のドラマとは異なり、森羅万象が映像と音声によって丹念に綴られた表現の深さ・美しさを観てもらいたい。
著者
スーパースタジオ+森山エディターズスタジオ編
出版者
インテリア出版
出版年
1982年
北川陽史
空間演出デザイン学科研究室
助手
本書はイタリアのデザイン集団、スーパースタジオの特集したもの。当時「ジャパンインテリア」という雑誌を編集していた故森山和彦が、彼らと共同編集で出版した一冊。「シングル・デザイン」に代表される彼らの思想やそれらを視覚化したフォトモンタージュは、現在、私たちが暗黙裏に期待しているデザインの定義を鮮やかに裏切ってくれるに違いない。
北澤智豊
美術館・図書館
生きたまま腐ってゆく身体、魂が棲む骸として、その在処を建築(芸術)に求めたジルベール・クラヴェルの評伝。地中海に突き出た南イタリアの古塔を拠点に、岩窟住居を作り続けたクラヴェルは、その大地的な建築の創造に、生きなおす。死と向き合い絶望と孤独の中で、いわば芸術の根源へと精神の光脈を手繰り、全身をその原風景の為の感覚器とした。本書は確かに学術的な評伝であるが、アッティカ悲劇として綴られた美しい詩文集のようでもある。