制作者
ジム・ジャームッシュ
制作年
2003年
鈴木明
建築学科研究室
「変な出会い」に始まる11のテーブル対話オムニバス。ジャームッシュ組ではおなじみロベルト・ベニーニ、トム・ウェイツに加えケイト・ブランシェット(二役)らが、それぞれ卓を囲み対話する。が、いずれも上っ面をかすめまるで意味をなしていない。「バベルの塔」の逸話どおり日常のディスコミュニケーションを垣間見ることに。機能や意味に満たされていない時間や空間こそデザインが扱うジャンル。そのことに気づかされるのだ。
制作者
藤岡利充
制作年
2013年
宮原一郎
美術館・図書館
政党の支援もなければ知名度もない。けれども、「自分の手で社会をよりよくしたい!」という思いは異常なほど強い男たちに密着した映画。メインとなる大阪でのマック赤坂の選挙活動の記録では、敵陣に1人立ち向かってゆくかっこよさと、焦りのあまり関係のない学生にどなりちらしてしまう人間的な弱さの両方が映し出されている。民主主義の基本である「選挙」について改めて問い直してみよう。スマイル!
表紙画像は紀伊国屋書店BookWebのものを使用しています。
鈴木紀慶
空間演出デザイン学科
レム・コールハースは、日本で起こった運動「メタボリズム」を知るために、まずはその運動と距離をおいていた磯崎新から話を聞き出す。川添登、槇文彦、そして今はなき菊竹清訓、黒川紀章といったメタボリズムの建築家にインタビューをする貴重な歴史資料。ここ数年日本の建築に興味をもった海外の学生がインターンで日本に来るケースが増えていると聞く。それはこの本(英語版)が少なからず影響を与えているのではないだろうか。
ただ、レムの前著『S,M,L,XL』のADを担当したブルース・マウを意識してなのか、イルマ・ブームの本のデザインも過激で、ショッキングピンクを多用した紙面は文字が読みづらく、目が疲れるのが難点。