著者
飯沢耕太郎編
出版者
港の人
出版年
2010年
鈴木伸子
美術館・図書館
萩原朔太郎、宮沢賢治、泉鏡花らによる「きのこ文学」を、写真評論家できのこ愛好家の飯沢耕太郎が編んだアンソロジーです。ブックデザインを手がけたのはコズフィッシュの祖父江慎氏。目を凝らさないと読めないページや、どことなくぬめっとした手触りのページがあり、ミステリアスなきのこの世界をブックデザインでも徹底的に追求しています。一編ずつ紙もインクも違うので、印刷の見本帳としても楽しめるかもしれません。
布施茂
建築学科研究室
私の武蔵野美術大学での恩師である坂本一成氏(東京工業大学名誉教授)の著書「建築に内在する言葉」は、現代における建築の意味を問う、40年にわたる研究と設計活動における思考の過程を綴った論考集である。本年度の日本建築学会著作賞を受賞した著書であると同時に、この本の出版人で、本学卒業生であるTOTO出版の遠藤信行氏は、本年度の日本建築学会文化賞を受賞されている。
表紙画像は紀伊国屋書店BookWebのものを使用しています。
北徹朗
身体運動文化研究室
私が大学1年次(体育系大学)の一番初めにレポート課題とされたのがこの本。児童文学?と正直はじめは思ったが、現代社会に生きる私たちに様々な示唆を与える作品である。「時間貯蓄銀行」から来た灰色の男たちによって人々から時間が盗まれ、皆の心から余裕が消えて行く。不思議な力を持つ少女モモが、奪われた時間を取り戻すというストーリー。読むたびに色々なことを感じさせてくれる。1986年には映画化もされている。