村井威史
美術館・図書館
「編集工学」を提唱する松岡正剛が、四年半にわたってウェブ連載した読書記録を全七巻+特別巻に再編集した大著。取り上げられた書物は古今東西の名著、総計1,144冊。
いわゆる書評や作品解説ではなく、「セイゴオ流読書術」ともいうべき読書体験が綴られているので、読書する行為そのものについても考えさせられる書物案内集である。各文末に添えられた小池純代による短歌も“読書したい気分”をいっそう盛り上げる。
鈴木伸子
美術館・図書館
ユニークな編集と練りに練った造本で知られる異色の出版社「牛若丸」を主宰するグラフィックデザイナー松田行正氏がその発想の秘密を披露する。著者の眼は、文字、言葉、図形、自然現象、歴史など一見でたらめなように見える事象を結び付け、新しいコンテクストを見つけ出す。こうしてストックされてきたデザインの種が、どんなグラフィックデザインに姿を変えてゆくのかも追ってみたくなる一冊。
著者
中村とうよう
出版者
ミュージック・マガジン
出版年
1986年
船岡靖
美術館・図書館
本書は長年に渡り、日本、アメリカ、ラテン・アメリカ等の様々な大衆音楽を探究、評論してきた著者が1984年に「これこそ世界最古のポピュラー音楽」と述べる、インドネシアの大衆音楽「クロンチョン」に出会ったことをきっかけに、独自の視点で書き下ろした世界の大衆音楽の全般的な概論書であり、「ワールド・ミュージック」の評論家、研究者として知られる著者の代表的な著作である。